消防士に質問 どんなトレーニングしてる?筋トレ!

2019年5月29日

筋トレ 質問

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消防士は,どんなトレーニングしてる?





 火災現場や災害現場などの過酷な現場で,消火・救助・救急活動を行っている消防士ですが,どのようなトレーニングを行っているのでしょうか?

 今回は,消防士のトレーニングや筋トレについて実情をまとめたいと思います。

 消防士は,火災現場に体を守るための防火衣や保安帽を装備し,空気呼吸器を背負って行きます。これらを合計すると約20キロになります。
 例えば,瓦礫から要救助者を救助するとき,火災現場から要救助者を救助するときなど,重い装備を身に付けたままで,要救助者の体を支えたり,持ち上げたりすることがあります。
 
 これらの活動の中で一番大切なのが体力で,重い装備や資機材を使いこなすときや,自分や仲間を守る為の武器にもなります。
 強い体を作る為に大切なのが、体力や筋力を向上させるためのトレーニングです。日夜消防署で消防士たちは、日々の業務と共に訓練やトレーニングを行っています。

 比較的新しい消防署の場合,ベンチプレスなどの筋トレができる専用のトレーニングルームがある事が多いです。しかし,出張所などではトレーニングに必要な器具がない場所もあります。



筋トレなどのトレーニングはいつ行っているか?


 トレーニングを行っているのは,基本的に空いた時間です。しかし,業務中に筋トレするわけにもいかないので,休憩時間などを利用してやっているのが現状です。
 日中に訓練を行ったり,出動が多い場合などはトレーニングをする時間もないことがあります。

 出張所などで隣に民家がある場所などでは,夜中にバーベルをガチャガチャやって苦情を言われた事例もあるので,その場合は,起床時間よりも早く起きてトレーニングをする消防士もいます。


オールアウトするまでトレーニングするな! 


 消防士にとって,体を鍛えるためのトレーニングはとても大切ですが,あくまで自己鍛錬のひとつという事を忘れずにしなければいけません。
 当然トレーニング中にも出場要請が入ります。その時にはトレーニングを切り上げてすぐに現場に駆け付ける為の準備に入ります。

 もし,トレーニングで全力を使い切ってしまっていると,体が疲れていて思う様に動かず,現場活動に支障が出ます。その為,すぐに現場での活動ができるような余力を残しながら,かつ効率的にトレーニングを行う様にしているのです。

 私事ですが,非番日にスポーツジムでスクワットやデッドリフトなどをして下半身を追い込み過ぎて,次の日の訓練中に筋肉痛が激しくタンク車の後ろから降りるときに太ももがプルプル震えていたことがあります。もし,現場での活動でしたら支障が出ていたかもしれません。この日から,オールアウトするまで追い込むことは仕事に影響が出ると思い,後輩などにも追い込み過ぎるなよと指導しながら自分でも同じ事を繰り返さないようにしています。

※オールアウトとは,トレーニングなどをして疲れきってへとへとになることです。

 
 最近では暑熱順化トレーニングで防火衣を着てランニングする訓練がありますが,へとへとになっているときに限って出動指令が入ったりすることが多いと思います。

 今このブログを読んでいて経験のある職員もいるのではないでしょうか?


消防士が好きな筋トレメニュー


 色んな筋トレメニューがありますが, その中でも好きな人が多いメニューを2つ紹介します。

 一つ目は懸垂です。二つ目はベンチプレスです。

 実際に私が行っていた懸垂トレーニングメニューの例を5つあげます

 5分間に50回懸垂
 荷重懸垂(重りをぶらさげての懸垂)
 消防署の周りを1週ランニングして10回懸垂を繰り返す
 懸垂10回したら腕立て50回を5セット
 ロープにぶら下がって懸垂

などです

 ベンチプレスは,ご存じのとおりベンチに寝てバーベルを挙げる筋トレで色々なやり方がありますが,また紹介したいと思います。

 懸垂は本当に好きな消防士が多いです。採用試験でも消防学校でも懸垂が出来ないと話にならないので懸垂連続20回を目標に現役の職員には頑張ってもらいたいです。

 私の経験ですが連続15回できるまでは,ある程度トレーニングをしているとできるようになりますが,連続20回できるようにするには少し工夫が必要だと感じました。

 怪我をしないように頑張ってください!