最近寒くなってきましたが,皆さんインフルエンザには注意してください。
さて,この時期に寒冷地では,真空ポンプの配管に不凍液を凍結防止のために吸い込んでいるかと思われますが,不凍液について機関員でもよく分かってない人が多いのではないかと思います。
配管が凍結する恐れがあり,不凍液を吸入しようと思ったが・・・
滅多に使わないのでわからない・・・
新人の頃は覚えてたのに・・・忘れた
不凍液の使い方
そこで,不凍液吸入方法の復習したいと思います。
主に不凍液の吸入方法には2種類あります。
①ポンプ操作部に不凍液吸入のカップがついているタイプは,そのカップに約180ccくらい原液の不凍液(取扱説明書を参照)を入れ,真空ポンプを作動させ,その後不凍液吸入バルブを開放し,ポンプ内に不凍液を入れる方法。
②吸水口や専用のホースなどから吸入する方法。
真空ポンプに不凍液を吸入させる方法をまとめると
- 各ボールコックを全開にするとともに,各種バルブ及びドレンを開き排水する。
- 使用した吸水管内の排水もする。
- 排水後,ボールコック,バルブ及びドレンを閉める。
- 不凍液注入のカップがあるポンプは,そのカップに不凍液を入れ真空ポンプを作動させてから,不凍液吸入バルブを開放して不凍液を入れる。
- 不凍液注入装置がないポンプは吸水管を外し,吸水口から不凍液を入れてから真空状態にして吸水口のボールコックを一気に開いて吸い込ませる。
- ポンプ内に不凍液がまわったらポンプレバーを抜く。このときポンプドレンから残った不凍液が排出されます。
- 各放口金具,放口コック,吸水口などに不凍液をさす。
ベテランの機関員でも今さら不凍液の使用方法なんて聞けなくて・・・
という人もいたかもしれません。
いなかったらすいません。
私が,新人だった頃は冬と言えばオイルパンヒーターと不凍液について,かなり厳しく指導されたものです。
注意事項
- 取扱説明書に凍結防止対策が記載されている場合は,上記の方法に限らず取扱説明書に従って凍結防止対策をするようにお願いします。
- 不凍液注入後,すぐにポンプを止めないこと。その理由は,ポンプの羽根車が回ることによってまんべんなくポンプ内に不凍液がいきわたるようにするためです。すぐにポンプを切ってしまうと,不凍液がまんべんなく回らないうちに,ポンプ本体のドレンから排水されるてしまうおそれがあるからです。
- 暖かくなってきたらポンプ車・小型ポンプとも水通しをするようにお願いします。
参考記事 オイルパンヒータの使い方
https://fire119matome.blogspot.com/2018/11/howtouseoilpanheater.html?m=1