消防署で使う用語集 救急編

2019年5月1日

救急 用語集

t f B! P L
 消防の世界では専門用語が多く使われています。特に救急関係での用語は意味を知らなければ現場で困ることがあります。ここでは そうした使用頻度の高いと思われる救急用語をまとめてみました。
 まだ一部しか公開できていないため,1ヶ月に一度の予定で随時追加していきます。

【更新履歴】
2019.5.1 更新


 あ行


は行ま行や行ら行わ行

○曖気(あいき)
げっぷのこと。高齢者は慢性萎縮性胃炎・食道裂孔へルニア・胃内容物の排出速度低下等により、げっぷが増加するケースが見受けられ る。

○アイスパック
氷まくら。

○IC(Informed Consent)
アイシー。インフォームド・コンセントの略語。
意味は「内容の説明と納得した上での合意」

○ICU 
Intensive Care Unit(集中治療室、集中監視施設)の略語。

○明け
隔日勤務(当務)が終わった朝を指す。

○アストマ
喘息、発作(Asthma)のこと。

○圧迫骨折(あっぱくこっせつ) 
外傷や椎骨の衰弱(主に骨粗鬆症等)で起きる骨折。高齢者の方に多い。

○アッペ
盲腸(appendicitis)の略称。

○アディクション(addiction)
中毒のこと。

アドレナリン 
副腎髄質から遊離するホルモン。
緊張すると分泌が増加して交感神経を刺激して、血糖値や血圧の上昇、瞳孔散大や気管支拡張、心拍数 増加などを起こす。
エピネフリンともいい、止血剤や強心剤などに利用される。

○アナムネ(Anamnese)
既往歴。 過去の病歴の聞き取りをさす場合もある。

○アナフィラキシー(Anaphylaxis)
急性アレルギー反応の一種。

アルツハイマー型認知症 
脳の神経細胞が冒される進行性の認知症

○アレルギー
ある種の物質の摂取または接触により生体内に抗体が作られ、同じ物質の再摂取または再接触により抗原抗体反応が起きて病的症状が 現れる状態。

意識混濁(いしきこんだく) 
意識の清明さが低下した状態。
うとうとしており刺激があれば覚醒する状態(傾眠)、かなり強い刺激で反応するが覚醒していない状 態( 昏眠)、外界の刺激には全く反応がなく、精神活動が停止している状態(昏睡)がある。

○意識障害(いしきしょうがい)
自已の状態を認識し、知覚、感覚、思考や感情などの統合された精神状態が障害されること。

○意識レベル
意識の段階を指す指標。
意識の状態を誰にでもわかるように数値化しようとする試み。日本では「JCS」(3-3-9度方式)(ジャパン・コーマ・スケール)と「GCS」(グラスゴー・コーマ・スケール)がよく使われる。

○イレウス
腸閉塞。 何らかの原因により腸管内容の通過障害をきたした病態。
食欲不振、吐き気、嘔吐を伴う。

○胃ろう(胃瘻)
チューブ(カテーテル)の留置によって胃と腹壁の間に形成されたもの。栄養摂取を行う。

○因子(いんし)
要素、要因のこと。

○インシュリン(インスリン)
膵ランゲルハンス島のβ細胞から分泌され、血糖降下作用をもつ。 糖尿病の治療に用いら れる。 

○インフェクション(Infection)
感染の意味。

○インフォームド・コンセント
医療関係者から十分な説明を受けた上での患者側の同意・選択。

○鬱血(うっけつ)
身体の一部分に血液が溜まった状態のこと。

○鬱滞(うったい)
血流などが静脈内などに停滞した状態のこと。

○鬱病(うつびょう)
気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥(しょうそう)、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする精神疾患である 。 初老期に発症する更年期うつ病や、高齢期の老人性うつ病等がある。

○ALS(筋萎縮性側索硬化症:きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)
運動ニューロン(身体を動かすための神経系)が変性することで起こる病気。 徐々に筋力が低下し、その進行は速く、嚥下障害や呼吸 筋の障害が起こり、自力で呼吸できなくなる。40〜50代に発病し、男性がやや多い。 厚生労働省が発表している指定難病に該当す る。

○壊死(えし) 
体の細胞や組織が局部的に死ぬこと。壊死は物理的作用、化学的作用、中毒作用、局所血行障害、神経障害などによって起こる。

○ST(エスティー)
言語聴覚士。 言語発達遅滞、構音障害、脳血管疾患などによる、言語、失語症のリハビリを専門とする。

○ST
心筋梗塞や狭心症の傷病者では、心電図のSTと呼ばれる部分に変化が起こる。
ST変化を読み取れない人もいるので勉強しよう!

○SPO2(エスピーオーツー)
血中酸素飽和度のこと。

嚥下(えんげ)
咀嚼によって、かみ砕かれ唾液と混じり合った食物や吸い込まれた液体を、舌の上に集め、口腔、咽頭の協同運動によって食道を経て胃 に送る一連の動作のこと

○HT
高血圧症。 ガイドラインによると収縮期で140、拡張期で90以上の状態を指す。(高血圧ガイドラインによって何年かに基準が変わる。)

○エビデンス 
証拠や根拠の意。主に記録などの根拠として明示出来るデータを指す。

○FX
ドル円とか為替で儲けるもの(冗談です)。骨折のこと。

○ 嚥下障害
飲食物がうまく飲み込めない、むせる、飲み込んだものが食道につかえるといった障害をいう。

○炎症(えんしょう)
腫れや赤みのこと。 

○嘔気(おうき)
吐気(はきけ)と同じ意味。

○嘔吐(おうと)
食べた物を吐くこと。 

○悪寒(おかん)
母親(冗談です)。発熱が要因で寒気を感じること。

○OTC薬品
医師から処方された薬ではなく、薬局やドラッグストアで好きに購入できる市販薬のこと。 

○オストメイト
人工肛門・人工膀胱保有者のこと。

○オペ(Operation)
手術のこと。

 か行


は行ま行や行ら行わ行

○介護タクシー
車椅子などに乗ったまま乗車出来る福祉車両。介護保険が適用される介護保険タクシーがある。

○介護保険施設(かいごほけんしせつ)
介護保険法による施設サービスを行う施設で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保険施設、介護療養型医療施設(療 養型病床群など)の3種類がある。 施設サービス計画に基き必要な介護及び日常生活の援助を行う。 要介護認定を受けた者が利用可能と なる。

○覚醒(かくせい)
目を覚ましている状態。

○喀痰(かくたん)
気道内の分泌物。
  
○家族歴(かぞくれき)
家族、親族の病歴のこと。

○喀血(かっけつ)
気管や気管支肺など呼吸器系器官から口や鼻などを通じ出血する気道出血のこと。

○カテーテル
管。 体内の貯留水の排出や薬液注入に用いられる管。

○寡動(かどう)
運動能力低下が認めらないにも関わらず日常の動作等がゆっくりすること。パーキンソン病でよくみられる兆候。

○カニューレ
身体内に挿入するチューブのこと。

○カフ
血圧計のベルトを指す。カフ圧:カフに入れる空気圧力のこと

○関節リウマチ(かんせつりうまち)
骨や筋肉に炎症が起こることで痛みを感じるようになる疾患の総称を指す。

○患側(かんそく)
体の麻痺などの障害が及んでいる側。 ⇔健側(けんそく)

○浣腸(かんちょう)
便を出すため、また栄養を補給するため肛門から薬をいれること。

○含嗽(がんそう)
うがい

○既往症(きおうしょう)
 現在は治癒しているが、過去にかかっていた病気のこと。問診票などでは既往歴(きおうれき)と表現される事が一般的

○義肢(ぎし)
事故や病気や戦争等で切断した手や足を補う為に装着する代替物のこと。 機能を回復させる物と、外見を回復させるものとがある。人 工四肢とも呼ばれる。

○気切(きせつ)
気管切開を略した言葉。

○基底面積(きていめんせき)
足裏など床と接しているところで囲まれた、足もとの面積。 介助をする際、この面積が広く取れていると、介助時の負担が軽減される 。

○気道(きどう)
肺に通じる空気の通り道。鼻腔・口腔・喉頭・気管・気管支などからなる。

○キャリア
保菌者。 伝染病の病原体を体内に保有しているが発病せず、感染源となり得る者。

○キャンサー
デスマスクのこと(冗談です)分からない人は聖闘士聖矢を参照。
がん(Cancer)のこと

○ギネ
産婦人科のこと

○仰臥位(ぎょうがい)
あおむけのこと。

○狭窄(きょうさく)
狭くなること。

○禁忌(きんき)
してはいけないこと。タブー。

○クランケ患者のこと。

○グリセリン浣腸
グリセリンが含まれる下剤。即時効果が認められる強力な浣腸。

○グループホーム
認知症の症状が認められる人たちが集まり共同生活するための施設。

○クロヌース
筋肉を伸ばした時に起こる小さい震えのこと

○クロックポジション
視聴覚障がい者へ方角を伝える際に時計になぞらえて説明すること

○ケアハウス
60歳以上の配偶者を有する者で、身体機能の低下または高齢者のため独立して生活するには不安がある方が、自立した生活を継続でき るよう、構造や設備の面で工夫された施設。 完全個室化されていること、車椅子の利用が可能であることなど、プライバシーや自立し た生活を尊重した構造となっている。

○ケアマネージャー
援助の全ての過程において、利用者と社会資源の結び付けや関係機関・施設との連携など、生活困難な利用者が必要とする保険・医療・ 福祉サービスの調整を図る(ケアマネジメント)役割をもつ援助者。

○傾聴(けいちょう)
相手の話に耳を傾けること。主に目上の方に対して用いられる言葉。

○経管栄養(けいかんえいよう)
口から食物摂取が出来ない場合に胃に直接チューブを挿入して、消化管内に流動食を送り込む方法。

○頸動脈(けいどうみゃく)
頭部へ血液を送る基本的な動脈。

○軽費老人ホーム
無料、または低額な料金で高齢者を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする入所施設。 利用の 方法は利用者と施設長との契約による。

○頸部(けいぶ)
頭部と胸部との中間にある身体の部分(=首の部分)。

○痙攣(けいれん)
不随意に筋肉が強く収縮することで起こる発作。失神との差は筋肉の収縮の有無や代謝性アシドーシスの有無、失禁や失便の有無、意識 障害の有無などにより判別する。脳腫瘍は痙攣を引き起こす事が多い。

○傾眠(けいみん)
ウトウトしている状態。

○下血(げけつ)
胃や腸管内で出血したものが、肛門から排出されることで、排便に混じって見られることが多い。 普通、空腸上部までの出血は黒色調 のタール便で、下部腸管からの出血は鮮血色の血便である。

○血尿(けつにょう)
尿に血液(赤血球)が異常に多く混じっているものをいう。 血尿は真っ赤に濁って一見してそれとわかる肉眼的血尿と、軽度のもので は淡く濁っているだけで赤みがなく、顕微鏡で赤血球を調べなくてはならない顕微鏡的血尿とがある。

○幻覚(げんかく)
外界には実在しないものが、あたかも知覚されたかのように感じることをいう。

○健側(けんそく)
片麻痺で、障害を受けていない健康な方の側。 ⇔患側(かんそく)

○倦怠感(けんたいかん)
疲れやすさや脱力感などの身体的疲労感。また「やる気がでない」などの精神的疲労感も含む。

○見当識(けんとうしき)
自分の置かれている状況を正確に認識すること。 人間関係(自分の名前や家族との関係など)の認識、時間的関係(今日の日付など) の認識、地理的関係(今いる場所など)の認識などがある。 認知症高齢者や意識障害などではこれらの認識ができなくなることがあり 、これを失見当識、または見当識障害という。

○見当識障害(けんとうしきしょうがい)
季節や日付、時間など自分がおかれている環境がわからなくなること。

○誤飲(ごいん)
誤って飲んでしまうこと。

○誤嚥(ごえん)
飲み込んだ水や食物、唾液等が、食道ではなく気管の方に入ってしまうこと。

○構音障害(こうおんしょうがい)
発音が正しく出来ない状態のこと

○甲状腺機能検査(こうじょうせんきのうけんさ)採血し甲状腺ホルモンおよび甲状腺刺激ホルモン量を調べる検査

○拘縮(こうしゅく)
寝たきりや長い間体を動かさないで皮膚など関節周囲の軟部組織が伸縮性を失って硬くなり、その結果関節の動きが悪くなる状態。

○国試(こくし)
国家試験の略語。

○骨粗鬆症(こつそしょうしょう)カルシウム不足や、身体の老化により骨をつくるためのホルモンが不足してしまうことなどが原因で、骨の密度が低下し、わずかな衝撃 で骨折したり骨の変形が起こりやすくなる病気のこと。

○コロン
結腸のこと。盲腸と直腸にはさまれた箇所を指す

○昏睡(こんすい)
意識障害の中でも一番重いレベルであらゆる刺激に反応しない状態のこと


 さ行


は行ま行や行ら行わ行

座位(ざい) 
上半身を90度あるいはそれに近い状態に起こした姿勢をいう。

○在宅介護(ざいたくかいご)
障害や老化のために生活を自立して行うことができない人が、自分の生活の場である家庭において介護を受けること。

○サイナス
心臓の動きが正常に機能している状態を指す。心臓の動きを読む力は看護師に求められる重要なスキルの一つ。

○作業療法士(OT)
 作業療法を専門技術とすることを認められた者に付与される名称。(作業療法とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその 応用的動作能力、又は社会的適応能力の回復を図るため、諸機能の回復、維持及び開発を促す作業活動を用いて治療、指導及び援助を行 うこと)

○サクション
吸引のこと。主に痰を吸引することを指す。

○差し込み便器(さしこみべんき)
ベッド上などで、寝たまま排泄を行う際に、臀部とベッドの間に差し込む便器。

○嗄声(させい)
かすれた声のこと。

○サマリー
要約。 入院中の患者の様子や経過、検査結果をまとめたもの。

○弛緩(しかん)
ゆるむこと

○歯周病(ししゅうびょう)
歯周組織に発生する疾患の総称。 歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている歯槽骨が破壊される歯周炎の分 けられる。

○CPR(Cardio Pulumonary Resuscitation)
心肺蘇生法。
  
○自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)
ウイルスなどから身体を守る免疫が何らかの原因により自身の身体の一部を間違えて攻撃する病気。アレルギー症状など。

○四肢麻痺(ししまひ)
 両手両足の四肢に麻痺が起こること

○失禁(しっきん)
意識障害や麻痺、老化などによって、尿(便)意を自力で抑制できなくなり、不随意に排尿(排便)を行うこと。尿失禁のことを小失禁・便失禁のことを大失禁と言う人がたまにいます。

○失語症(しつごしょう)
大脳の言語分野が損傷されることによって生ずる言語機能の障害であり、既に獲得していた言語を話したり、聞いたり、書いたり、読ん だりすることができなくなる。

○死の三徴候(しのさんちょうこう)
心拍動の停止(心臓停止、脈拍なし)、呼吸停止(無呼吸)、瞳孔散大・対光反射停止(瞳孔が開き、目に光を当てても瞳孔が縮まる反 応がない)を指す。

○シバリング
体温保持のため無意識に起こる体の身震いの事。

○シャント(shunt)
シャントは直訳すると短絡であり、透析におけるシャントは、手術において動脈と静脈を直接つなぐ事によって、動脈から直接静脈に血 液が流れるようにするもので、シャントという言葉が適切でなく、海外ではバスキュラーアクセスと言われている。
シャントがない方で血圧を測定する。

○重篤(じゅうとく)
症状が重たいことを表現している言葉。

○終末期(しゅうまつき)
 病気が治る見込みが無く、近いうちに死を迎えることが予想された段階のこと。

○従命反応(じゅうめいはんのう)
問いかけに対する反応のこと。

○助産師(じょさんし)
女性の出産を助ける職業。看護師国家試験に合格し資格を取得しなければ助産師国家試験を受けることが出来ない。いまのところ女性の みが取得できる資格。

○ジェネリック医薬品 
開発元の製薬会社が製造した新薬(先発品)のうち、製造特許の切れた薬剤を他のメーカーがコピーして製造したもの(後発品)で、開 発費のかかっていない安価な医薬品のこと。

○準夜勤(じゅんやきん)
看護師の夜勤の次に遅い時間帯の勤務のこと。場所により始まりと終わりの時間にバラつきがあるが、夕方前から深夜にかけてのシフトが多い。あまり看護師の勤務形態に詳しいと看護師と付き合ったり遊んでたりしてると思われがち。 

○障害者手帳(しょうがいしゃてちょう)
身体的・精神的・知的の障害を持つ方へ発行される手帳を指す。

○上腕動脈(じょうわんどうみゃく)
上腕を通る動脈。腋窩(えきか)動脈からの続きで下方に走り、肘から下でまたふたつに分かれている。心臓に近いことから血圧や脈拍 を測定するのに用いられ、前腕以下の出血の場合には、止血点にもなる。

○褥瘡(じょくそう)
床ずれのこと。長期間の臥床等により身体の骨ばった部分に継続的な圧迫が加わり血液の循環障害を生じて組織が壊死すること。

○食道(しょくどう)
食物を口腔から胃に輸送する長い管で咽頭の下方に続き、胃の噴門までをつなぐ。 成人では長さ約25-30cm、太さは2-3cm、厚さ約4mm。

○心因性(しんいんせい)
ストレス等、精神的な面から引き起こされることを指す。

○深夜勤(しんやきん)
看護師の遅い時間帯の勤務のこと。翌日朝までの勤務が一般的。

○水疱(すいほう)
水ぶくれのこと。

○ステート
聴診器

○ステる
亡くなることを指す。ドイツ語でステルベン=死亡の意味の一部をもじった言葉。救急隊は使わないが看護師で使う人がたまにいる。

○ストマック
英語で胃を指す

○振戦(しんせん)
身体の一部あるいは全身に、不随意で無目的な震えが起こる状態をいう。

○新陳代謝(しんちんたいしゃ)
人間が生存するために必要な物質を体内に取り入れ、用済みとなった古い物質を体外に出す現象。

○清拭(せいしき)
入浴できない患者や要介護者の身体をタオル等で拭き、清潔に保つこと。

○正常洞調律(せいじょうどうちょうりつ)
心臓の動きが正常な状態をさす。洞調律が正常なんだから正常洞調律と言うのは間違いと言う先輩がいるが、正しくは洞調律は心拍数が規則的に収縮する状態であり、冠状静脈洞調律という言葉もある。救急報告書を入力するときは上司や先輩に従ってください。

○鑷子(せっし) 
ピンセットのこと。

○穿刺(せんし)
注射針を刺す行為のことを指す。痛い。

○喘鳴(ぜんめい)(ぜいめい)
呼吸に際し空気が通過するときに、ゼイゼイ、ヒューヒューと雑音を発するもので、気道の一部が何らかの原因によって狭くなったとき に聞かれる。

○ゼグレート
痰「たん」のこと。

○接触感染(せっしょくかんせん)
皮膚や粘膜または器具・機器、手すり等を介して感染する経路のこと。

○せん妄(せんもう)
意識混濁と幻覚、錯覚、不安、不穏、興奮を示す意識障害の一種。 アルコール性依存症や認知症(痴呆)疾患に多く見られる。

○装具(そうぐ)
身体の動きをサポートする補助器具のこと。

○側臥位(そくがい)
横向きの態勢 咀嚼 口腔内で食物を噛み砕き、唾液を分泌させて食物とよく混ぜ合わせ、呑み込みやすい大きさにして食物の消化吸収を 高めること。


 た行


は行ま行や行ら行わ行

○タール便
 胃や腸など消化器官で出血が起きた時に見られる黒い便のこと

○TIA
一過性脳虚血発作。 突然発症した神経症状が、出現してから長くても24時間以内に消失し何事もなかったかのような状態に戻ってし まう場合を一過性脳虚血発作と呼ぶ。

○体位変換(たいいへんかん)
自力で体位を変えることができない方の、褥創予防、血行促進、拘縮予防、苦痛緩和などの目的で、他者の助力によって、定期的に体位 を変換すること。

○帯状疱疹(たいじょうほうしん)
ヘルペスのこと。帯状に皮膚が赤みがかり水泡ができる。

耐性(たいせい)薬の使用回数が増えるにつれ効果が薄れてしまうこと。

○大腿(だいたい)
ひざより上のももに連なる部分。

○タキる 
tachycardia(英語)→頻脈の意味
タヒる⇒Tachykardie(ドイツ語)を使う人もいる。
除脈はブラディー⇒bradycardia(英語)と言う。
有名なプロレスラーでブルーザーブロディがいる。猪木と戦った。

○脱水症(だっすいしょう)
人間は体重の約60%が水分であり、その水分が喪失した状態をいう。 
高齢者は若年に比べて細胞内液が少なく発熱時には留意が必要。

○チアノーゼ
皮膚や粘膜が紫色になること。血中のヘモグロビンの濃度の増加によって生じ、口唇や小指、足の爪によくみられる。

○窒息
呼吸ができなくなることによって、血液中のガス交換ができず血中酸素濃度が低下、二酸化炭素濃度が上昇し内臓や身体に重要な組織が 機能障害を起こしてしまうこと。

○鎮咳薬(ちんがいやく)
せき止め薬のこと。

○DM(ディーエム)
ダイレクトメールのこと。ツイッターのDMでと冗談を言うと先輩に怒られる。
正しくは糖尿病(Diabetes Mellitus)のこと。

○デイサービス
在宅のお年寄り等に施設に通ってもらい、入浴、食事の提供、機能訓練、介護方法の指導など各種の便宜を日帰りで提供するサービス。

○デイホスピタル
在宅で介護されている患者に、昼間の間だけ治療やリハビリテーションを行う医療施設。

○摘便(てきべん)
直腸下流に貯留した便を自力で排出できない場合、肛門から指を入れて便を摘出する医療行為。子供がいる人は自分の子供にやったことがある人がいるはず。

○デク(ビ)
床ずれ、褥瘡(じょくそう)のこと。使用例:デクの処置、デクの確認等。

○デコ(る)
心不全を指す看護師がたまに使う言葉。救急隊は使わないのが一般的。

○点眼薬(てんがんやく)
目薬のこと。

○臀部(でんぶ)
しりの部分。臀部の全部という親父ギャグを言うと職場の空気が冷める。

○点注
点滴注射の略語。

○疼痛(とうつう)
ずきずきとした痛み。

○当直(とうちょく)
通常の診療時間外に勤務すること。今日の病院の当直は整形外科医の先生という使い方をする。

○糖尿病(とうにょうびょう)
ブドウ糖を燃やすために必要なインスリンが全身で働きにくくなったり、ブドウ糖の量 に対してインスリンの量が足りなくなるため、 血液に含まれるブドウ糖の量が異常に多くなる(血糖が高くなる)状態。糖尿病の合併症として、腎臓の障害(糖尿病性腎症)、目の障 害(糖尿病性網膜症、白内障等)、神経障害(知覚障害、自律神経障害等)、動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞などがある。DMとも言う。

○導尿(どうにょう)
自力排尿困難の方に対してカテーテルなどを利用し排尿をサポートすること(医療行為)
入れるときに痛い。

○特定行為(とくていこうい)
救命士が医師の指示により行う医療行為。医師の指示が重要。

○特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんほーむ)
65歳以上の者であって身体上又は精神上著しい障害があるため常時の介護を必要とし、かつ住宅においてこれを受けることが困難な者 を入所させて、養護することを目的とする施設。

頓服(とんぷく)症状が現れた際に服用すること。頓服薬がある。


 な行


は行ま行や行ら行わ行

○内因性(ないいんせい)遺伝やアレルギーなど、体の内部に起因すること。

○ナルコーシス
昏睡状態のこと。

○ニトロ
狭心症に対する薬で、ニトログリセリンのこと。
胸痛時に、舌の下に入れて服用する。舌下(ぜっか)するともいう。 
血圧を下げる効用もあるため、続けて多用すると動機やめまいの症状を発症する人もいる。
ニトロが効かない胸部痛は心筋梗塞や他の疾患による痛みである可能性がある。

○認知症(にんちしょう)
一度獲得した知識が、脳の器質的な障害により持続的に低下したり、失われることをいう。

○寝たきり病気または障害により寝たままの状態を指す。

○ネブライザー
吸入、または吸入器。 鼻腔・副鼻腔・咽頭・喉頭等にサルファ剤や抗生物質などの薬剤を噴霧吸入させること、またはその器具のこと 。

○ノロウイルス感染症
嘔吐・下痢などを引き起こす感染症。日本においては食中毒など経口感染の症例が多い。






 は行


は行ま行や行ら行わ行

○パーキンソン病
ゆっくりと進行する原因不明の神経変性疾患で、多くは40歳以後に発症し、脳内のドーパミン不足とアセチルコリンの相対的増加とを 病態で、手足のふるえ、筋の固さ、動作の遅さ、歩行の拙劣さ、転びやすさなどの症状がみられる病気。指定難病。

○徘徊(はいかい)
あてもなく、目的もなくさまよい歩くこと。認知症状の一つとして現れることがある。

○バイタルサイン
生命徴候。KT/BT/T=体温、P=脈、R=呼吸、BP/BD=血圧など。

○VS
バイタルサインの略称としてvsが使われる事がある。

排尿(はいにょう) 
体外に尿を放出する行為。 平均的な男性の場合、膀胱に300ml程度の尿が蓄えられると、尿意を感じる。

○排尿障害(はいにょうしょうがい)
尿が出にくい(排尿困難)、尿がもれる(尿失禁)、尿が出る回数が多い(頻尿)、尿が出る時に痛い(排尿時痛)といった症状など排 尿に関する様々な障害をまとめていう。

○排便(はいべん)
消化し吸収した食物の残りを肛門より体外に排泄すること。

○白癬菌(はくせん)
身体上で発生しかゆみを引き起こす。手足や指先で発生する場合水虫と呼ばれ、下腹部で発生した場合はいんきんと呼ばれるなど部位に より異なる呼び方をされる。

○白内障(はくないしょう)
視界が白く霞み見えにくくなる病気。

○はしか
麻しん(ましん)のこと。麻疹ウイルスによる感染症で、感染経路が空気感染や飛沫感染など多数存在し感染力も強いのが特徴。

○抜糸(ばっし)
外傷等で縫合した糸を治癒後に抜き取ること。

○抜針(ばっしん)
針を抜くこと。

○Harn(ハルン) 
尿

○半座位(はんざい)
ベッド上の上半身を45度程度にあげた体位。

○BS(Blood Sugar)
血糖値。

○飛沫感染(ひまつかんせん)
咳・くしゃみなどで飛散した病原体により病気に感染してしまうこと。インフルエンザが代表的な例。

○びまん性
広範囲に広がっている状態のこと。

びらんただれてしまうこと、状態。

○頻尿(ひんにょう)
尿をする回数が正常な回数(1日6〜7回)よりも多いこと。

○不穏(ふおん)
落ち着きのないこと。情動不安。

○腹圧(ふくあつ)
内臓の働きを保ち、内臓および全身に血液を流すとともに、腹筋や背筋を支えている力のこと。排便の際にも直腸内の便を押し出す力と して重要な働きを行っているため、腹圧が弱いことで便秘が生じる場合もある。

○腹臥位(ふくがい)
腹ばいに寝た姿勢。

○浮腫(ふしゅ)
むくみのこと。

○不整脈(ふせいみゃく)
一定感覚で行なわれている心臓の拍動が、何らかの原因によってリズムに乱れが生じる病気のこと。 全く自覚症状を伴わない不整脈も あるが、ある種の不整脈は突然死の原因とも成りうる。

○フラッシュ
チューブ等に溜まった液を押し込む行為を指す。長さにより液が身体にたどり着くまでに時間を要する場合、生理食塩水等で押し込んで 早く身体に到達させることがある。

○プラセボ
薬理作用のある成分を含まない薬剤をいう。偽薬。

○プルス
脈拍(puls)のこと。

○ヘマトーマ
血腫のこと。

○訪問介護(ほうもんかいご)介護者が対象者の自宅を訪れ、食事や排せつ、入浴介助など介護業務を行うサービス。

○訪問看護(ほうもんかんご)
看護者が対象者の自宅を訪れ、その生活の場の中で展開する看護活動を指す。患者自身のケアはもちろん、ご家族への指導なども行う。 病院とは違い、機器が整っておらず、近くに医師もいないことが多いため高いスキルや判断力が要求される。

○保健師(ほけんし)
国家資格。看護師の資格が無ければ保健師として働くことが出来ない。

○ホームヘルパー
 高齢者、心身障害者の家庭を訪問し、入浴・排泄・食事等の保護、衣類の洗濯、住居等の掃除、生活必需品の買い物、関連機関等との連 絡、生活・身上・介護に関する相談・助言を業務とする職種。

 ま行


は行ま行や行ら行わ行

慢性疾患(まんせいしっかん)
 病気の経過が長く、症状の急激な変化は少ないが完全に治療することも困難な疾患。

○ミオーマ
子宮筋腫

○申し送り(もうしおくり)
業務間の引き継ぎ。病院で医師へ、患者の情報を報告する。

○もやもや病
脳の血管に生じる病気とされる。指定難病。

 や行


は行ま行や行ら行わ行

予後(よご)病気等の今後の見通しを指す。

 ら行


は行ま行や行ら行わ行

落屑(らくせつ)
 皮膚が乾燥し角質が落ちることを指す。

○ラパロ
腹腔鏡のこと。

○リウマチ
筋肉、腱、関節の運動器の疾患をいう。

○離開(りかい)
手術で縫合した傷が開くこと。

○罹患(りかん)
りかんと読みます。病気を患うこと。

○離脱症状(りだつしょうじょう)
アルコールやニコチンなどを常用している方が、治療などのために摂取を止めた際に起きる肉体的、精神的禁断症状のこと。

○立位(りつい)
直立した状態のこと。

○リビングウィル
尊厳死の宣言を指す。倫理と法律の間で議論が続いている。

○流涎(りゅうぜん・りゅうせん)
よだれを垂らす様子。

○ルート
点滴の意。

○レジオネラ肺炎 (legionella pneumonia)
細菌の感染による肺炎。循環式浴槽の水質汚染によって発生する。

○レベル
医療業務従事者では意識レベルを指す。

ロイケミー(Leukamie)白血病のこと

○ロコモ
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略語。

○老人性認知症(ろうじんせいにんちしょう)
高齢化が原因で脳に器質的障害が生じ、そのためいったん発達した 知能が持続的に低下していく痴呆が発生すること。

○ろう便(弄便)(ろうべん)
便をいじる行為。本人は遊んでいるわけでも。わざとやっているわけでもなく、失禁してしまった便の処理をしようとしたなど、人によって理由が違う。

○老老介護(ろうろうかいご)
身内などで、高齢者が高齢者を介護すること。

○ROM(Range of motion)
関節可動域。 肩、膝、肘、股等の関節の動く範囲のこと。

○ロードアンドゴー
外傷患者への対応方法の一つ。
現場では生命を救うための必要最小限の処置を行い、それ以外処置は行わずに早く病院へ運ぶこと。
全く処置を行わずに搬送することは「スクープアンドラン」と言い、ロードアンドゴーと区別される。L&Gなどと略されることもある。

○肋軟骨
肋骨と胸骨をつなぐ軟骨。心臓マッサージ実施時に折れやすい。

○ログロール
身体を丸太(ログ)のように転がす(ロール)こと。

外傷において、脊柱を動揺させずに傷病者を移動するための技術。

 わ行


は行ま行や行ら行わ行